資料区分 古文書
請求番号 P01506
文書群名 西片恭子家文書
伝存地 前橋市紅雲町
出所 前橋市 西片恭子家
役職等 恩賜財団同胞援護会群馬県支部(群馬県同胞援護会)理事、財団法人群馬文化協会理事長、二松学舎大学長ほか。
歴史 西片氏は上毛かるたを発行していた群馬県文化協会の理事長を務めていた。▼西片氏の父親・浦野匡彦氏(吾妻郡長野原町林出身)は1946(昭和21)年に中国(満州)から引き揚げた後、同胞援護会群馬県支部等で要職を務め、戦争等による罹災者らに対する福祉事業を行った。▼その過程で上毛かるた発行事業にも取り組み、同会解散後は群馬県文化協会理事長として、上毛かるたの普及に尽力した。
伝来 当館へ寄贈された。
数量 199
年代 1928(昭和3)年から2007(平成19)年 *江戸後期の出版物・草稿の翻刻もある。
構造と内容 大半は第二次世界大戦後に浦野氏が関わった団体の文書・機関誌(新聞)・図書・ポスター等である。印刷物ではあるが、言葉や傍線の書き込まれた文書・機関誌もかなりあるほか、機関誌には浦野氏の寄稿が多い。▼全体のうち、「恩賜財団群馬県同胞援護会」と書かれた封筒内の文書が47点ある(約23%)。この団体の創刊した「たすけあい」が第20号まである(全体の約12%)。同誌には引き揚げ体験談等も掲載されている。▼機関誌「母と子」が58号まである(全体の約29%)。創刊した群馬県母子保護連盟は当初、事務所を同胞援護会群馬県支部内に設けていた(当時の様子についてはNo.143「母と子」第46号等)。▼紙面では戦争による未亡人、母子家庭の問題を大きく扱っている。▼同胞援護会の文書、新聞の切抜きをふくめ、上毛かるたに関する資料も40点以上ある。▼発行の資金源にもなった「はらから飴」に関する文書やポスター等も10点以上ある。▼一般図書は28冊ある(約14%)。偉人を紹介した群馬文化協会発行の図書や、群馬県同胞援護会と関わりのあった石門心学の図書が多いが、引揚・復員の体験記もある。▼本文書群は敗戦後に群馬県民が直面していた厳しい状況、それに対する福祉事業の様子、また、その過程で誕生し、県民に親しまれている上毛かるたの歩み等、戦後群馬の歴史の一端がわかる貴重な資料である。▼文献等と照合することで、様々に活用できると思われる。点数は多くないので、興味のある方はぜひ全点を閲覧して頂きたい。
検索手段 西片恭子家文書目録、インターネット検索目録
関連資料 群馬県立歴史博物館企画展図録「上毛かるたの世界」(2018年)、当館企画展「歴史の中の上毛かるた」パンフレット(当館HPの「展示」ページにてPDF公開中)。『上毛かるたのこころ 浦野匡彦の半生』(西片恭子著)。長野原町林の浦野家に伝存した文書群として「浦野恒彦家文書」(P8907)、「浦野安孫家文書」(P0603 ) 等。
利用上の留意点 紙質の悪い資料が多い。状態が非常に悪い資料はコピーによる閲覧となっている。原物についても破損が見られるので、丁寧に取り扱って頂きたい。▼また、「群馬県立文書館における特定歴史公文書等以外の文書の取扱いに関する要綱」第5条(利用の制限)及び「群馬県立文書館における特定歴史公文書等以外の文書の閲覧制限基準」第2(非閲覧文書の指定事項)により閲覧が制限されている文書は本目録から除外した。
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