資料区分 マイクロ
請求番号 PF0007
文書群名 明治期『郷土誌』
伝存地 県内各地
出所 県内各地
歴史 明治42年9月25日に、群馬県知事の神山閏次より発せられた群馬県訓令甲第60号に基づいて各市町村が編纂した、いわゆる「郷土誌」である。▼訓令には明治43年6月30日までに調製して市町村役場および市町村立小学校に備え付けるべき旨が記され、明治43年当時208あった市町村(栃木県分であった菱村・現群馬県桐生市を加えると209市町村)が一斉に編纂したと考えられる。
伝来 訓令により、役場と小学校に備え付けた事実を裏付けるように、現在の市町村役場や教育委員会に伝存しているケースが最も多い。また、学校の統廃合や市町村合併、役場の移転などにより外部へ流出し、個人蔵となっているものも少なくない。▼甘楽郡内の郷土誌は、甘楽郡役所が廃止となった時に群馬県に引き継がれたものが議会図書室に伝わり、現在は当館所蔵となっているので、原本の閲覧が可能である(『群馬県行政文書簿冊目録』第5集 議会図書室収集文書編P.190~191参照)。▼平成12年(2000年)度から毎年マイクロ写真による収集を開始し、平成15年度撮影分までで当時の市町村にして120市町村分、計168冊の郷土誌を撮影、製本、点検して168冊を閲覧に供した。その後、随時収集を行い、公開数は2017年度に全224冊、2024年度に全225冊(226点)となっている。▼なお、郷土誌の所在がわからないケースも多いため、今後も引き続き、情報収集・調査・撮影を実施していく予定である。
数量 226(製本225冊)
年代 明治43年(1910)~昭和14年(1939)
構造と内容 本誌の内容は、自然、戸口から郷土の沿革、風俗習慣、経済にまでおよび、郷土の歴史を知る上で大いに役立つ史料である。▼動植物の分布、小学校・幼稚園・青年会等の沿革、方言・諺・童話などについても詳細に記されたものもあり、郷土史研究に限らず、多方面での活用が期待できる。▼また、訓令に添えられた目次に沿って編纂されたことにより、群馬県内各市町村の同時期・同項目による比較が行える点も今後の活用において重要である。
検索手段 明治期『郷土誌』目録、インターネット検索目録
関連資料 甘楽郡内の郷土誌原本22冊(『群馬県行政文書簿冊目録』5)、当館研究紀要『双文』第19号「群馬県内における明治期『郷土誌』編纂の動向」「群馬県内『郷土誌』収録情報一覧表」(2001年)、当館展示情報 「100年前のふるさと -明治43年「郷土誌」展-」(2005年) など。(参考文献:『角川日本地名大辞典』10[群馬県]、『群馬県の地名』[日本歴史大系10]『上野国郡村誌』、『上野国郷帳集成』など)
利用上の留意点 特になし
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